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脂質は量より質を
脂質は、1日に必要な量は足りているものの、「質の良い油」が十分に摂れていないケースが多い傾向にあります。脂質は量よりも「質」が重要なポイントです。
脂質=太る、と思われがちですが、実は体を動かすエネルギー源となるだけでなく、ホルモンの材料や細胞膜の構成、脂溶性ビタミンの吸収を助けるなど、体内でさまざまな役割を担う大切な栄養素です。
脂質が不足すると、ストレス、肌荒れ、生理不順などを引き起こす可能性があります。一方で、脂質は日常の食事に多く含まれているため、気づかないうちに必要量を超えてしまうことも少なくありません。
◆あっという間に摂りすぎてしまう脂質
一般的に、健康な成人の脂質の目安量は1日約50g程度とされています(※年齢や体調により異なります)。
では、なぜ脂質は「気づかないうちに摂りすぎてしまう」のでしょうか。
それは、普段よく口にする食品や飲み物にも脂質が含まれているためです。
例えば、
・ソーセージ1本:約6g
・ベーコン(薄切り)1枚:約6.7g
・牛乳200ml:約8g
・豚バラ肉100g:約40g
・鮭1切:約5g
・カフェラテ(Mサイズ相当):約5g

特にソーセージやベーコンは、1回で2〜3本食べることも多く、飲み物も1日に何回か飲むことで、知らないうちに脂質量が積み重なっていきます。
そのため、普段の食事内容だけでなく、「食べている量」や「回数」にも目を向け、脂質の摂取量を見直すことが大切です。
「見えない脂質(肉の脂身や加工食品)」と「見える油(調理油)」の両方を意識していきましょう。
◆見えない脂質 ~肉の脂身について~
肉の脂身は脂質やカロリーが高く、飽和脂肪酸も多く含まれています。摂りすぎると、体重増加だけでなく、動脈硬化や血管・肝臓への負担につながる可能性があります。
特に、「牛・豚のバラ肉」や「鶏皮」は脂質が多い部位です。
これらをよく食べる方は、「赤身肉」「ヒレ肉」「鶏むね肉」「ささみ」など、脂質の少ない部位に置き換えるのがおすすめです。
とはいえ、すぐに食生活を変えるのが難しい場合もあります。そのような場合は、脂身や鶏皮を取り除くだけでも調整が可能です。
また、調理方法も重要です。
「揚げる・焼く」よりも「蒸す・煮る・茹でる」といった調理法を選ぶことで、余分な油を抑えることができます。
飽和脂肪酸とは?
主に動物性脂肪に含まれ、肉の脂身、バター、チーズなどに多く見られます。常温で固まりやすく、エネルギーとして使われやすい一方で、体に蓄積しやすい特徴があります。
◆見える油 ~良い油のポイント~
加熱するかどうかで選ぶ
健康に良いとされる油でも、種類や使い方によっては酸化しやすくなります。加熱調理には、オリーブオイルなどの「オメガ9脂肪酸」を含む油がおすすめです。
オメガ9脂肪酸とは?
オリーブオイルや菜種油に多く含まれ、熱に強く酸化しにくいのが特徴です。生活習慣病予防や、悪玉コレステロールの低下が期待されています。
「オメガ3脂肪酸」を積極的に摂る
オメガ3脂肪酸は、中性脂肪や悪玉コレステロールを低下させる働きが期待されています。心疾患予防やアレルギー、卵巣系のトラブルを避ける効果も期待されています。また赤ちゃんの器官形成にも関わります。
オメガ3とは?
サバ・サンマなどの青魚、えごま油、亜麻仁油、しそ油に多く含まれます。熱に弱いため、サラダにかけるなど、加熱せずに摂るのがおすすめです。
トランス脂肪酸とは?
トランス脂肪酸は、加工食品に多く含まれる脂肪酸の一種です。安価で加工しやすいため使用されていますが、過剰摂取は心疾患や脂質異常症のリスクを高めるとされています。
「ショートニング」「マーガリン」「ファットスプレッド」などの表示がある食品は、購入時に原材料を確認する習慣をつけると安心です。
最後に
近年は「コレステロールオフ」「カロリーカット」など、さまざまな油が販売されています。どれも一概に悪いものではありませんが、良質な油であっても摂りすぎは脂質過多につながります。
加熱にはオリーブオイル、非加熱には亜麻仁油やえごま油など、用途に合わせて油を選びながら、「質」と「量」のバランスを意識していきましょう。
2026/6/25
名古屋上前津ARTクリニック スタッフ M.O.
本コラムは一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診療方針を示すものではありません。
治療に関する最終的な判断は、主治医との十分な相談のうえで行ってください。
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