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5月25日は「世界甲状腺デー(World Thyroid Day)」です
不妊治療と甲状腺の関係について
甲状腺は首の前側にある小さな臓器ですが、体の代謝やホルモンバランスを整える大切な役割をしています。特に女性の月経や排卵、妊娠にも深く関わっており、不妊治療の際には甲状腺機能を確認することが重要です。
性成熟期の女性では比較的よくみられます
甲状腺の異常は、20〜40代の女性に比較的多くみられます。軽い異常や自己抗体陽性を含めると、10人に1人以上にみられるともいわれています。不妊や流産を繰り返す方では、さらに頻度が高くなることがあります。
甲状腺機能が妊娠に与える影響
甲状腺ホルモンのバランスが崩れると、月経不順や排卵障害が起こることがあります。特に甲状腺機能低下症では、排卵がうまく起こらなかったり、黄体機能が低下したりすることで妊娠しにくくなる場合があります。
また、甲状腺機能の異常があるまま妊娠すると、流産・早産・妊娠高血圧症候群・赤ちゃんの発育への影響などが起こる可能性もあるため、妊娠前から適切にコントロールしておくことが大切です。
甲状腺ホルモンの異常で見られる症状
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甲状腺ホルモンの機能が亢進↑↑ |
甲状腺ホルモンの機能が低下↓↓ |
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動悸 |
徐脈 |
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体重減少 |
むくみ |
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軟便・下痢 |
体重増加 |
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手指の振戦・イライラ |
やる気が出ない |
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多汗・暑がり |
皮膚の乾燥、寒がり |
最後に
甲状腺の異常は、自覚症状が少ないまま見つかることも珍しくありません。しかし、妊娠や赤ちゃんの発育に関わる大切なポイントのひとつです。不妊治療を安心して進めるためにも、必要に応じて甲状腺機能を確認し、適切に管理していくことが大切です。
- 1)Poppe K, et al. 2021 European Thyroid Association Guideline on Thyroid Disorders prior to and during Assisted Reproduction. Eur Thyroid J .9(6): 281-295, 2021
2026/5/14
名古屋上前津ARTクリニック 胚培養士 渡邉麻衣
本コラムは一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診療方針を示すものではありません。
治療に関する最終的な判断は、主治医との十分な相談のうえで行ってください。
※当院は、名古屋市・中区・上前津駅5番出口目の前の不妊治療クリニックです。
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