
「脂質」は重要!
必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸
五大栄養素とは、体の維持や成長に必要な5つの基本的な栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル)のことです。

オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、脂質の中でも「必須脂肪酸」に分類されます。必須脂肪酸は体内で十分に合成することができないため、食事から摂取する必要があります。

オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、摂取する食品に含まれる割合によって体内のバランスが決まります。これらから産生される代謝産物は、体内の炎症反応や免疫機能の調節に重要な役割を果たしています。炎症の調節と慢性子宮内膜炎の病態の関連の研究が進み、新たな治療につながるのではないかと言われています(1)。
オメガ6脂肪酸は、植物油を使用した加工食品や外食、揚げ物などから比較的容易に摂取できます。一方で、過剰摂取は体内の炎症を促進する可能性があることが知られています。
不妊治療との関係については、複数の研究を統合して解析した報告では、オメガ3脂肪酸の摂取が妊娠率や受精率の向上と関連する可能性が示されています(2)。
オメガ3脂肪酸は細胞膜の構成成分であり、卵子や胚を取り巻く環境にも関与していると考えられています。
しかし、現時点ではオメガ3脂肪酸だけで妊娠率が向上することが確立されているわけではなく、バランスの良い食事の一部として継続的に摂取することが大切です。
オメガ3脂肪酸は、日々の食生活で魚介類を意識して取り入れることが基本です。特に青魚(サバ、サンマ、イワシなど)やサケには、DHA・EPAが豊富に含まれています。
週2~3回を目安に魚料理を取り入れてみましょう。
【参考文献】
1)Matsuda S, Kuwabara Y, Taketomi Y, et al. Impaired lipid metabolic regulation via SREBP1 promotes inflammation in chronic endometritis. Scientific Reports. 2025;15:21065. doi:10.1038/s41598-025-05965-4.
2)Mumford SL, et al. Effect of omega-3 supplements or diets on fertility in women: A meta-analysis. Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol. 2024.
2026/7/16
名古屋上前津ARTクリニック 胚培養士 渡邉麻衣
本コラムは一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診療方針を示すものではありません。
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